鎌倉ヤマガラ日記

鳥の話はあれども野鳥観察日記ではない似て非なるもの

言語雑考

今を語るには

I. 「今」を語るとしたら、その語り方には幾つかの方向付けがあるだろう。 1)今だけを語る 2)過去から辿って今を語る 3)未来を望んで今を語る 1)「今」というのは尚も過ぎていく時間を含むのであって、完全に確定しきったことではない。 これだけを…

名詞化すること

「もの」と「こと」の関係について関心を持ち続けてきたことは前にも書いている。 それに関して、名詞化ということに今は引っかかっている。名詞化というのは、動詞や形容詞などを名詞にするというほどの意味で、それをたやすく実現するのは、例えば「〜する…

「区切る」ことから考えた「もの」と「こと」

柔軟なカテゴリー カテゴリーの記事一覧 - 鎌倉ヤマガラ日記の幾つかの記事(特に、カテゴリーとキーワード - 鎌倉ヤマガラ日記)でも(また恐らくはかなり多くの記事の中でほんの少しずつ)私が触れていることどもに関連しているのは、delimitないしはdelimi…

物を事にする

(以下はかなり以前に他のところで書いたものを再録(若干修正)したものである。 「ものとこと」の関係と「物と事」の関係をほぼ同一視した、というか、重ねて見た書き方になっていて、 いろいろと現在の考え方に合わない部分もあるのだが、基本的な考え方…

「もの」と「こと」を考えるために

日本語の「もの」と」「こと」の使い分けについて論じたページはネット上でもかなりに上る。綿密に多くの例を挙げながら論考されたものもあれば、手短にバッサリ決めつけた感のものまで多種多様だ。しかし、多くの論評・解説が、1)「こう考えられる、こう…

夢を聞く

夢を「見る」と言うが、英語では dream a dream とも言うから、その場合には何と訳すべきなのか?「夢を夢見る」ではないはずだ。何故なら、どこにもseeという意味合いの単語は含まれていないから。ではそれを日本語ではどう言ったらいいのだろう。「夢を夢…

「正答」と「ほぼ正答」の間

窓辺の実験室の実験パネルでは例えば右キーと左キーがあって、右LEDと左LEDがあるわけだが、右LEDが点灯しているときには右キーを押す(つつく)ことが「正答」で左キーを押すことは「誤答」であり、また、左LEDが点灯しているときには左キーを押す(つつく…

感覚モダリティの連動と乖離

タイトルが重々しいが、それほど突っ込んだことを書くわけではなく、ふと気づいたことを書くだけだ。 感覚と言っているのはファッション感覚のような感覚ではなく、視覚、聴覚、触覚、味覚などの感覚であり、大雑把に言って、その感覚の種類がモダリティ(様…

立つ鳥・飛ぶ鳥

「飛ぶ鳥跡を濁さず」は本来は「立つ鳥跡を濁さず」だったと何処かで読んだ気がするが、出典は知らない。中学生の頃だったか国語の授業で「たつチョウセキをにごさず」と読んだ奴が居て、「なんでそんなふうに読む?」と教師に聞かれ、「鳥」と「跡」の間に…

小首を傾げる

「小首を傾げる(こくびをかしげる)」という言葉があるが、この「小」は英語で言うならslightlyのようなもので、「首を傾げる」程度がそれほど大きくないことを示すのだろう。「小」があってもなくてもそれほどの意味合いの違いはないように感じるのだが。 …