鎌倉ヤマガラ日記

鳥の話はあれども野鳥観察日記ではない似て非なるもの

愚考録

今を語るには

I. 「今」を語るとしたら、その語り方には幾つかの方向付けがあるだろう。 1)今だけを語る 2)過去から辿って今を語る 3)未来を望んで今を語る 1)「今」というのは尚も過ぎていく時間を含むのであって、完全に確定しきったことではない。 これだけを…

名詞化すること

「もの」と「こと」の関係について関心を持ち続けてきたことは前にも書いている。 それに関して、名詞化ということに今は引っかかっている。名詞化というのは、動詞や形容詞などを名詞にするというほどの意味で、それをたやすく実現するのは、例えば「〜する…

野にあるような庭を作ることはできるのだろうか

生花の世界では「野にあるように」花を生けるという行き方がある。 そのことは私がまだ高校生だった頃からずっと頭の片隅にある。 華道を嗜んでいたわけではなかったが、奈良の親戚に遊びに行った時、その床の間に生けられた茶花を見たのがきっかけだった。 …

ガクアジサイの学

ふとした思い違い、思い込みで記憶に残ってしまった誤った知識というものはなかなか自分では気づくことができない、気づく機会が少ないものだと今更ながらに思う。 写真は家の紫陽花の幾つかで、その中には日本古来のガクアジサイは含まれていない。 どちら…

趣味とアイデンティティ

今までも「趣味を持っている人はイザという時に強い」という考えを何度か聞いたことがあった。 似たようなもので「信じるものが有る人は・・・」というのもある。 憂さ晴らしになったり気分転換になったりするから、それが有る人は危機に瀕しても乗り切れる…

「区切る」ことから考えた「もの」と「こと」

柔軟なカテゴリー カテゴリーの記事一覧 - 鎌倉ヤマガラ日記の幾つかの記事(特に、カテゴリーとキーワード - 鎌倉ヤマガラ日記)でも(また恐らくはかなり多くの記事の中でほんの少しずつ)私が触れていることどもに関連しているのは、delimitないしはdelimi…

物を事にする

(以下はかなり以前に他のところで書いたものを再録(若干修正)したものである。 「ものとこと」の関係と「物と事」の関係をほぼ同一視した、というか、重ねて見た書き方になっていて、 いろいろと現在の考え方に合わない部分もあるのだが、基本的な考え方…

「もの」と「こと」を考えるために

日本語の「もの」と」「こと」の使い分けについて論じたページはネット上でもかなりに上る。綿密に多くの例を挙げながら論考されたものもあれば、手短にバッサリ決めつけた感のものまで多種多様だ。しかし、多くの論評・解説が、1)「こう考えられる、こう…

複合的リンクに巻き込まれる: YouTube Analytics データから考えたこと

前記事のビデオ・クリップは、多くの人に再生されることを予定してはいなかった。 というか、私の場合はYouTubeへの投稿はどこかのブログの素材として使うためであり、YouTube単独で多くの人に見てもらうという意識はあまり無いので、由比ヶ浜の夜光虫につい…

小さな虹と大きな木

それなり科学の世界に身をおいてきて、そしてそれはある意味でとても人工的な世界であって、というのは、科学は自然を扱うものでありながら自然から一歩引き下がって自然を客観化しようとするものだからであり、無論、自然に没入するタイプの科学者もいるけ…

並ばずに駅に入れる社会実験?

こんなニュースを見て、「おや5月6日だけか」と思いつつ、今後拡大していくならいいがと思った。 http://news.mynavi.jp/news/2017/04/27/329/ 住民を特別優遇しようというのではなく、観光客の驚くべき増加によって圧迫される住民を保護したいということ…

小さくてランダムな麦畑

「野鳥の餌」の不思議と言うか当然のことなのだが驚かされると言うか、なんとそれは麦だった。 しばらく前からバードフィーダーを吊り下げた木の周囲に小さな稲の茎や葉のようなものが伸びてきているのに気づいていて、それが実に見事に木を取り囲んでいるの…

夢を聞く

夢を「見る」と言うが、英語では dream a dream とも言うから、その場合には何と訳すべきなのか?「夢を夢見る」ではないはずだ。何故なら、どこにもseeという意味合いの単語は含まれていないから。ではそれを日本語ではどう言ったらいいのだろう。「夢を夢…

「正答」と「ほぼ正答」の間

窓辺の実験室の実験パネルでは例えば右キーと左キーがあって、右LEDと左LEDがあるわけだが、右LEDが点灯しているときには右キーを押す(つつく)ことが「正答」で左キーを押すことは「誤答」であり、また、左LEDが点灯しているときには左キーを押す(つつく…

反グローバリズム

世界的に「反グローバリズム」の嵐が吹き荒れていると言う。 そうかもしれないし、事実はそうでないのかもしれない。 グローバルであることに世界は傾斜してきた。 しかし、それは人を疲れさせる。 なぜなら、人は、いや、ありとある生き物は小さな自分の環…

カテゴリーとキーワード

特に特定の専門領域に限った話をしようというのではない。 いろいろな場面で私が感じる共通のことなのである。 例としてブログ記事とそのカテゴリーで言えば、「はてな」のブログでは、一つの記事は複数のカテゴリーに「所属」させることができる。 ブログサ…

ヒマワリの種も色々

前にヤマガラがひまわりの種をくわえて振り、音を聞いて良い種を選んでいるのではないかということを書いた。 そのとき、こうしてみたらどうだろうかと思ったことの一つが下のようなことだった。 つまり餌を並べて選んでもらい選好を知るという単純発想(た…

それぞれの羽

庭の、バードフィーダを幾つか設置した雑木の傍で拾った、様々な大きさと少しだけ異なった色の羽。 庭に来る鳥は、カラス、キジバト、ヒヨドリ、アカコッコならぬオオアカハラ、ガビチョウ、ウグイス、ヤマガラ、シジュウカラ、スズメ、メジロなど大きさも色…

それぞれの経緯から

人ひとり一人それぞれの生き方があるのだと思う。 他の生き物たち一匹いっぴき一羽いちわにそれぞれの生き方があるように。この季節、立ち止まれば足元で、低く垂れた陽光が、明るい日の当たる場所とそうでない日陰の境界を静かに教えるように。暑かったこの…