窓辺には「ヤマガラ実験室」の他にもいろいろ在る。
「実験室」が北側の庭に面してるのは、南側は明るくていいのだけれど見通しが利き過ぎて小さな鳥にとっては危険度も高いのか鳥たちが頻繁には訪れないためだ。
南側の窓では今、水耕栽培の試みをしている。
家庭菜園は庭の片隅にやっていて、昨年は枝豆と中玉トマトとほうれん草は一応の豊作だったのだが、雑草のたくましさには疲れさせられた。
水耕栽培なら苔程度は生えるかもしれないが、雑草は跋扈しないはず。
そう思って、やったこともなかった水耕栽培を少しまともにやってみようか、それならば、その下準備で試行錯誤してみようかと植えてみたのが写真のモロヘイヤだった。
大きめのプラスチック収納箱を利用して水耕栽培箱を作り、モロヘイヤの種を4個だけ植えてみた(というか蒔いてみた)。
3個の種から双葉が伸びて大きくなっていき、摘心して捨てるはずのの部分をまたスポンジに挟んで元々の茎の横に別の株として植え付ける、ということを二、三回やったら収納箱菜園はもう手一杯に。
一応エアレーションはしているが、土は一欠片もない。
すでに50センチ以上の高さになってから何ヶ月か経っているが、まだ葉をつけて成長し続けていて、なかなかあのムチンを多く含む葉を使い切れずにいる。
その手前に在るのは、貝割れ大根を水耕栽培したら大根になるのかな、という単純な疑問の答を知るべく(冗談半分で)、先日ペットボトル3本に植えてみたもので、そのさらに手前に在るのはサンゴ貝割れとかいう赤紫色の貝割れ大根だ。
土が良くなければ良い作物はできない、そう信じてきた、というか、信じこまされてきたように思う。
水と光、これこそ植物にとって必須のもの、土がなくても植物は育つのだ!
と言いたいところだが結論するのはまだ少し早い。
水耕栽培で何ができて何ができないかを知りたいと思っているからだ。
それはまた、少なくとも、ボトル植えした貝割れ大根の今後にかかっているだろう。
なんだ結局、これも「実験室」なのではないか、と言われるかもしれない。
そう、知りたいことは多く、そして、知るのなら自分で試して知りたい、そういうわけなのである。
何でもネットで検索すればいいのではない、知るということは自分で試みる、やってみることからだと私は信仰のように頑なに信じている。
(2017/02/12)