強い風にヤマガラたちも何処かに避難したのか、朝早く一、二羽が掌にヒマワリの種を取りに来たきり羽音もしなくなった。
春騒ぎ吹きつけてくる白詰草たちの上
先日気づいたことなのだが、水仙らしい葉が昨夏繁栄を誇った金蓮花などの枯れた中から伸び上がっていた。
この水仙を植えたのはだいぶ前のことだったろうか、忙しさと時間経過に取り紛れて植えたことさえもすっかり忘れていた。
春の騒ぐもナルシッソスの肌(はだえ)を見るはまださきのこと
そんなことを考えて風の中にいたらヤマガラたちが二階の窓際実験室に戻ってきていた。
風の激しさは知らせを運び、それに萎縮してしまうような春はないということか。
そう言えば、最近来訪するヤマガラとシジュウカラの数が増え、まだキーを押して餌を得ることを学んでいない者も増えたようだが、ずっと欲求不満でヤマガラに喧嘩を売ってばかりいたシジュウカラの中にも学んで餌を得るものが一、二羽はでてきたようだ。
時間は徒には経過しないものらしい。
(2017/02/20) 暴風警報が出るほどだったのか、旧鎌倉は確かに海沿いの、谷あいでも潮風を感じる避暑の町だった。