花を広げ始めたゲンゲが急速に増えていく。
本当にあっという間だな。
昨日はまだ開いていなかったのに。
蓮華草という名前が定着しているけれど、大人になって子ども心を失ったこの大人はその細かな形状をもうとっくに忘れてしまっていた。
その花言葉は「あなたと一緒なら苦痛が和らぐ」。
確かにそうかもしれないと思う。
それには理由があるのだが、今はそれを語らない。
水滴を受け止めるか心を乗せでもするように蓮の姿に開いた花をただただ眺めている。
翹揺(ゲンゲ)咲く 目に見えぬ幾千の仏を乗せて風に揺れ 誰が呼んだか蓮華座の草
(2017/04/22)