もう一ヶ月も経ってしまったのか。
本当に瞬く間に時間は過ぎるものだ。
浅間山の見える土地を探しに群馬に数日行っていたせいもあるけれど、荒れ庭のそこここに静かな変化が続いていたのに今更ながらに気づく。
3種類のクレマチスのうち最後に咲いた釣鐘形が多くの花を付けた。
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酷暑が少しだけ過ぎたせいなのか、オクラの花が今頃になって連日のように咲く。
おかげで忘れた頃にオクラの収穫があったりする。
そう言えば、北の庭の二箇所に立ち上げているノウゼンカズラの花が咲いた。
高さは2メートル半くらいのところだ。
ノウゼンカズラは新しい枝の、しかも高い位置にしか花を付けない。
かっては北の家の屋根瓦に食い込んで咲いていた大きな株2つ。
家の解体に伴って枝の殆どは切り落とされたが、根は残っていて、それを塀というか囲い状に杭を打って立ち上げようとしていた。
酷暑の中にもかかわらず蔓状の茎は伸びに伸びて濃い緑を茂らせていた。
その頂上に咲いたのだ。
凌霄花はもともと「天をも凌ぐ」という意味合いの花で、その名にふさわしい咲き方をする。
これからまた他の枝にも花を付けるだろうか。
それとも今年はこの一叢だけが咲くのだろうか。
もうひとつ、別の凌霄花が咲いていた。
しかもしれは地上50センチにも満たぬ位置。
在来種(と言っても原産は中国、古く日本に入ったという意味で「在来種」なのだが)を一株、雑木の根本に植えておいたのだ。
こんな位置でも咲く種類なのだろうか。
近くに植えたカツラの木(今はまだ60〜70センチだが)と比べても低い位置であることがよくわかる。
この凌霄花が天を凌ぐようになるのは一体何時のことだろう。
それはカツラが2メートルほどになるのと、どちらが先になるのか、私には見当もつかない。
この竹藪の日陰と日当たりの境目に植えたオリーブだって、ここまでになるのに3年以上かかったのだ。
南側の竹垣に絡めるように、あるいは、移植した結果枯れてしまったらしい柿の枯木に絡めるように植えたノウゼンカズラは瞬く間に2メートルを越すほどの蔓を伸ばしているのだが。
それぞれの植物の、それぞれの夏。
その酷暑の夏ももう後少しの残暑を燃え上がらせて秋になるのか。
(2018/08/26)