鎌倉ヤマガラ日記

鳥の話はあれども野鳥観察日記ではない似て非なるもの

キツネとあの鯨 Fox and the Whale by Robin Joseph

 

久しぶりに心を動かされるアニメーションを見た。

たかだか10数分のショートフィルムだが、映像だけでもとても素晴らしい。

波やうねる海などのリアルさはそれなりの技術があってのことだろう。

 


Fox And The Whale - Animated Short Film

 

自然(森や海)のリアルなほど精細な描き方とその動き(三次元的に描かれている)。

その中を動き回る、おそらくまだ若いキツネ(二次元的に描かれている)。

その対比と融合のセンスがたまらない魅力になっている。

自然の捉え方にはきっとカナダ的なものがあるのだとも思う。

 

作者は curiosity がテーマになっていると言う。

その言葉をどう捉えるかだけれど、私はそれは何か大きくて遠いものへの「憧れ」のように思われた。

煌めく星星の中、あるいは荒れ狂う大波の中を行くキツネの行為には、『白鯨』や『銀河鉄道の夜』を思い浮かべてしまうものがあった。

それは、私には現代社会では失われてしまった何かに対するノスタルジーのようにも感じられる。

そこここに立ち現れる鯨のイメージを追って、キツネは導かれ引き寄せられるように鯨の墓場にたどり着く。

鯨の骨のテクスチャが素晴らしいと思ったのだが、博物館で骨格標本をしっかり観察したということなのだろう。

鯨はもう死んでいたのだが、その大きな亡骸に手を触れて、キツネは立ち上がり、また、明日を目指すのらしい。

 

もう何度も見なおしている。

というのも、動画を、最近いつも使っているLenovo Yogabook (android)のvideo wallpaperにしてしまっているからだ。

短編なのに(いや,あるいは短編ゆえに)見なおすたびに発見がある。

不思議で愛すべき作品だ。

 

 

 

監督・制作  ROBIN JOSEPH

キャラクター・アニメーション  KIM LEOW

音楽  JOHN POON

環境音源  TIM NIELSEN

公開  2016年9月3日

製作期間 約16カ月


制作費  4万アメリカドル (すべて自己資金なのだそうだ)
受賞歴 Canadian Screen Award for Best Animated Short など

第90回アカデミー賞では、短編アニメーション賞のノミネート作品5本を選ぶ候補リストに入っていたとか。

 

 

 

 監督本人のインタビュー談話

 


'Fox and the Whale' director Robin Joseph chats curiosity in his animated short Oscar contender

 

 

 

制作過程・原画集などは以下に(ここ、なかなか素敵なページです!) 

fox and the whale — Patchoforange

 

高画質版やストーリーブックなどのセットを欲しいときには、

Fox And The Whale - Art Of Book Package
https://gumroad.com/l/Qfsxj

価格は自由設定だそうですが、一見の価値はあります。

 

 

 

以下はYouTubeにあった評価・批評ビ’デオの一つ(ROBIN JOSEPH と  KIM LEOWの中の良さがわかるひとコマも)。

 


The Curious Case of The Fox and the Whale. MrNiesGuy

 

(2018/08/27)

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ちょっと気になった/面白いと思った電子書籍を紹介します。


       
志鉄木一譜(著)恋をした頃は    志鉄木一譜(著)僕のビッグバン